「フリーランスいじめ」がしにくくなった背景 安易に安売りをせずに長い目で考えよう

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小山:たとえば取引先から「今期厳しいんだよね。来期から軌道に乗るはずだから今回10%引いてくれない?」とこっそり言われたとしたら、「わかりました。その代わり来期から単価を毎年1.1倍させていただいていいですか?」といった要求を出すんです。いずれ担当者が代わって「そんな話は知りません」と言われるリスクもあるので、できるだけ書面で残します。

:賢い! 損して得とれ作戦。

小山:そう。毎回うまくいくわけではないですけど、安易に自分を安売りすることはできるだけやめたほうがいいと思います。

:たしかに安売りは怖そう。

安売りは長続きしない

小山:安売りに慣れてしまうと経営は悪化するし、フリーランスにとって超大事な「評価」や「自信」を傷つけることになりますよね。するとなおさら、「なんでもいいから仕事しないと」という状態になって、さらに安売りに走る悪循環に陥るんです。

YouTuber公認会計士がギリギリまで教える フリーランスになったらまっさきに読むお金と税金の話
『YouTuber公認会計士がギリギリまで教える フリーランスになったらまっさきに読むお金と税金の話』(大和書房)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

:しかも行き着く先はレッドオーシャン。

小山:そう。とくにフリーランスのなかには実家暮らしとか、扶養に入っている人も多いので、「小遣いのためにやっているだけだから、どれだけ安い単価でも仕事を受けます」なんて人もいるんです。

:たしかにいますね。

小山:そういう市場だと損して得とれ作戦すら通用しないかもしれませんが、自分なりに見極めて潔く撤退するのも立派な営業戦略だと思うんです。

:いや~、めっちゃ納得です。

小山 晃弘 税理士法人小山・ミカタパートナーズ代表

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こやま あきひろ / Akihiro Koyama

YouTuber公認会計士。同志社大学卒業後、有限責任監査法人トーマツで勤めたのち、独立。「型破りな会計士」としてYouTubeでは熱狂的なファンに支えられ、再生回数は異例の1000万回を超える。母校でもある資格の学校TACで、あこがれの人気講師として活躍中。

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郷 和貴 ブックライター

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ごうかずき / Kazuki Go

教育書、ビジネス書、実用書のブックライター。1976年東京生まれ。アメリカ・ニュージャージー育ち。早稲田大学第一文学部哲学科人文専修卒。「駐在夫」としてアメリカでの子育ても経験。現在は東京在住。

国産OSメーカーでのエンジニアとしてのキャリアを皮切りに、アメリカ半導体メーカーの技術営業、イベントプロダクションのプロジェクトマネージャー、雑誌編集者など多彩な職種を経て2014年に独立し、本の世界に入る。

教育、IT、ビジネススキル、自己啓発、コミュニケーション、投資・資産運用、政治など幅広いテーマをカバー。執筆活動ならびに出版社の依頼による編集協力業務(取材、構成、ライティング、リライト、翻訳、リサーチなど)を精力的にこなす。「普段、本を読まない人でも理解できる文章を書くこと」が信条。

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