東大生分析「英語と日本語」同じ言葉でも違う意味 英語と日本語では「魔女」も受け取る印象違う
「Witch」は、英語圏ではいい意味として使われることはあまりないのです。
「悪魔と契約して悪さをする存在」とか、「訳のわからないことをする存在」というような意味で使われることが多く、この「Oriental Witches」も、100%の賞賛というよりも、「おかしなやつら」「畏怖の対象」「化け物じみた強さの集団」といったような意味も含まれていたのです。
一方で、日本では「魔女」という言葉に対しては、ものすごく悪いイメージではないですよね。
例えば、15〜17世紀のヨーロッパでは「魔女狩り」と呼ばれる宗教裁判が横行し、異教徒や害をなすとみなされたものは宗教裁判によって処刑されていました。ヨーロッパでは、魔女狩りは「Witch Hunt」と呼ばれています。
「魔女狩り」なので「女性限定」のようなイメージがありますが、そういうわけでもありません。実際には男性でも、この魔女狩りで処刑されています。
ここで処刑された人物は男性でも女性でも関係なく、「Witch」とされています。ここからもわかるとおり、英語圏では「Witch」は悪い存在として扱われやすいのです。逆に男性の魔法使いは「Wizard」と呼ばれますが、こちらは悪い意味ではなく、いい意味で使われます。
ちなみに、ジブリ作品で有名な「魔女の宅急便」の英語名をみなさんはご存じですか?「Kiki's Delivery Service」です。主人公であるキキの宅配サービス、といった英訳になっています。直訳で「魔女」=「Witch」を使わないように翻訳されているわけですね。
他にも英語と日本語でニュアンス異なる言葉
このように、英語と日本語で、全然ニュアンスの違う言葉が存在します。こちらが想像していたのとは異なる意味で伝わってしまう、なんてことも多いのです。
また、英語と日本語で、プラスの意味とマイナスの意味が逆になってしまう言葉も存在します。
例えばみなさんは、「プライドが高いやつ」と聞いたら、どんな印象を持ちますか?
「なんかいけすかないやつなんだろう」という意味で受け取りますよね。これは、「pride」という言葉が、英語だとあまりいい意味としては扱われず、「自尊心」とか「傲慢」とか「思い上がり」なんて意味で使われることが多いからだと考えられます。
もちろん「誇り」というプラスの意味で使われることもあるのですが、悪いイメージで使われることが多いので、カタカナ語の「プライド」も「傲慢」という意味で使われているわけです。
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