「トランプ劇場Season2」エピソード1の見どころ ひとつ間違えば仲間割れで「ハネムーン終了」も

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問題はこれらの大統領令が、どの程度、世論の支持を受けているかである。ABCニュースの記事をベースに整理してみよう。トランプ第2期政権の初動に対して、「今のアメリカ」がどう反応しているかがうかがい知れて興味深いところだ。

「人気の高い政策」「賛否拮抗の政策」とは?

〇人気の高い政策
*移民の拘束:有権者のほぼ60%が犯罪容疑のある移民の国外追放を望んでいる。30%は不法入国自体が罪であり、「不法」移民全員の国外追放を望んでいる。
*壁の建設:メキシコ国境の壁の建設継続に賛成する人は53%で、反対する44%を上回っている。2016年には62%が反対していた。
*非常事態宣言:国境における非常事態宣言を承認する声は55%で、39%が反対している。
*国境での軍の活用:国境に1万人の連邦軍を派遣することに賛成は約60%で、反対は24%にとどまる。
*生活費の削減:「米国民に緊急の価格救済を提供せよ」という覚書(メモランダム)は、当然のことながら好評。ただし具体性は乏しく、象徴的なものに終わりそうだ。
*「性別は男女2つだけ」宣言:ジェンダーに関する大統領令だが、世論調査によれば米国民の65%が「性別は2つだけ」と考えていて、2つ以上とするのは34%である。
〇賛否が拮抗する政策
*化石燃料の増産:トランプ氏の公約である「ここ掘れワンワン(Drill, Baby, Drill)」政策について国民の意見は分かれている。賛成が46%で、反対は48%である。
*電気自動車(EV)への補助金廃止:近年、EVに対しては懐疑的な見方が広がっているが、2023年に行われた世論調査では52%が補助金を支持し、48%が反対している。
*DEIプログラムの廃止:「多様性、公平性、包摂性」の原則に関する世論は、調査によって違った結果が出る。「政府の雇用は、人種よりも能力重視で」という答えが多いいっぽう、「DEI原則は重要」という回答も多い。
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