「35歳、45歳、60歳」で変わる、目のケアの"着眼点" 大切なのは年齢に応じた適切な「食事と運動」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

2016年にバーミンガム大学の研究チームが発表した論文では、老化により骨格筋の成長障害が起こり、それが筋肉量と筋力の低下を引き起こし、高齢者の死亡率に直接関係していることが明らかにされました。

そのため、運動をしたり食事でタンパク質を摂取したりすると、筋肉タンパク質の合成が高まり、筋肉量が維持されて、いつまでも健康的に過ごすことができるのです。

ちなみに、50代で注意が必要な目の病気に裂孔原性網膜剥離(れっこうげんせいもうまくはくり)と飛蚊症があります。

飛蚊症とは、視界に小さな点や線が浮遊して見える現象で、網膜の前に浮かぶ物質が影を作ることから起こります。この飛蚊症を経験している場合、網膜に穴があく裂孔原性網膜剥離にも気をつける必要があります。進行すると網膜剥離が起こり、視力が失われるリスクが高くなりますので、早期発見が重要です。

また、加齢とともに、老眼の原因のひとつである水晶体が硬くなる現象は避けられませんが、ビタミンCの摂取によって、硬くなるのを少し遅らせることができます。

水晶体にはもともとビタミンCが大量に含まれています。それが加齢により、若いときの量の半分になってしまうので、補充するべきなのですが、じつはビタミンCは尿で流されやすく、こまめにとる必要があります。

だから、ピーマンやブロッコリー、柑橘類など、ビタミンCを豊富に含む食材を使った食事などで、定期的に補ってあげることが大切なのです。

60歳を過ぎたら「タンパク質多め」を合言葉に

対策をしていないと老眼が進行し、ピントが合う最短距離が1メートルと、腕を伸ばしても本が読めないことも出てくるこの年代。水晶体や毛様体筋が硬くなり、ピント調節機能が働かなくなることが原因です。

加齢により、タンパク質の吸収や利用効率が下がるため、食事ではタンパク質を増やすことを心がけましょう。目安は摂取カロリーの20%を摂るようにしてください。

光や色を感知する視細胞のある網膜も、視力の維持に重要な組織です。網膜は血管が張り巡らされていることで加齢の影響を受けやすいため、血管と血液を若く保つ必要があります。

次ページおすすめの食材は?
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事