独VW、主力の中国で販売「300万台割れ」の窮地 弱点の車載ソフトウェアで中国勢との協業強化

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VWグループは中国市場への依存度が高く、失地回復を図らなければ経営の屋台骨が揺るぎかねない(写真は同社中国法人のウェブサイトより)

ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)グループが、最重要市場の中国で苦戦している。同社が1月14日に発表した2024年の販売実績によれば、中国市場での販売台数は前年比9.5%減の292万8000台にとどまり、300万台の大台を割り込んだ。

さらに、中国市場での不振が足を引っ張る格好で、VWグループの2024年のグローバル販売台数は902万7000台と前年比2.3%減少した。

VWグループは世界の自動車大手の中で最も早く中国市場に参入した1社であり、長年にわたってシェアトップに君臨。ピークの2019年の販売台数は432万台に達した。

販売台数が5年で3割減

だが、5年後の2024年の販売台数はその7割に縮小。同年に383万9000台を販売した中国メーカーのBYD(比亜迪)に首位の座を明け渡した。

中国では、世界の主要市場に先駆けて急速なEV(電気自動車)シフトが進んでいる。だが、大部分の外資系メーカーはその流れに乗り遅れ、BYDなどの中国勢の躍進を許した。

そんな中、VWグループの対応は(他の外資系メーカーに比べて)相対的に早かった。だが、同社のEVは(先進運転支援システムやスマート・コックピットなどの)車載ソフトウェアの機能が中国メーカーに見劣りし、消費者の評価を得られていないのが実態だ。

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