中国の自動車市場で、外資系の高級ブランド車が総崩れの苦況を呈している。
トヨタ自動車の高級ブランドのレクサスは1月15日、中国市場での2024年の販売台数が18万台を上回り、前年より「増加した」と発表した。具体的な販売台数は公表していないが、2023年の販売実績は18万1400台だったことから、増加幅はわずかだったもようだ。
しかも、これはかつてない大幅値引きに頼って実現したものだ。レクサスの主力セダン「ES」は、2年前にはメーカー希望価格にプレミアムを上乗せしないと買えないほどの人気だった。ところが、2024年には販売店が提示する値引きが6万元(約128万円)前後に達し、年末には8万元(約171万円)を超えた事例もあったという。
ドイツ「御三家」はさらに苦戦
とはいえ、レクサスは相対的に善戦したほうだ。中国市場における高級車ブランドの代名詞として長年君臨してきたメルセデス・ベンツ、BMW、アウディのドイツ「御三家」は、さらに状況が厳しい。
2024年の販売実績を見ると、メルセデス・ベンツは前年比7%減の68万3600台、BMWは同13.4%減の71万4500台、アウディは同10.9%減の64万9000台にとどまり、いずれもマイナス成長だった。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら