「2024年の中国市場は価格競争が熾烈だった。わが社は採算度外視で量を追うことはしない。販売実績は想定通りだ」
VWグループ中国法人のラルフ・ブランドステッターCEO(最高経営責任者)は1月13日、財新を含む複数メディアの取材に応じてそう述べた。
同CEOは、中国市場の価格競争は2025年も緩まず、さらに激しくなる恐れもあると予想する。しかし、VWグループは引き続き利益の確保を最優先に考えて事業に取り組むという。
とはいえ、VWグループは中国市場での失地回復を諦めたわけではない。
「今や中国は世界の自動車産業におけるイノベーションの中心地になった。わが社は中国での研究開発能力の強化、製品の競争力向上、コストの最適化を不断に推し進め、中国市場の競争に立ち向かう」(ブランドステッターCEO)
成長軌道に復帰できるか
VWグループは弱点である車載ソフトウェアの技術を補うため、(その分野で先行する)中国企業との協業を拡大・強化している。
新興EVメーカーの小鵬汽車(シャオペン)と「電気/電子(E/E)アーキテクチャー」の共同開発を進めているほか、今後投入する新型車にAI(人工知能)スタートアップ企業、地平線機器人(ホライゾン・ロボティクス)と共同開発した先進運転支援システムを搭載する予定だ。
ブランドステッターCEOは、そのような事業戦略の再構築をテコに成長軌道への復帰を目指している。中国市場における中期目標について、同CEOは次のように明かした。
「われわれは、中国の乗用車市場の規模が2030年に2800万台に達すると予想している。その時点で15%前後の市場シェアを確保し、年間350万台を販売したい」
(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は1月14日
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