「発がん性が疑われるものも⋯⋯」「本当に安全?」日本人が知らない「ポストハーベスト」の超残念な真実

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ポストハーベストとは、農作物の収穫後に農薬を使用するものです。

なぜ収穫後に農薬を使うのかというと、長期保存・輸送のためです。農産物を世界中から日本に運んでくるとき、船の中で虫がわいたり、腐ったりしないように薬剤が使われるのです。

ポストハーベストは現在80種類ほどが認められています

このうち、よく使われるのが20種類ぐらいです。なかでも使われるのは小麦粉柑橘類などの果物です。

「発がん性が疑われるもの」もある

【問題1】ポストハーベストには表示が不要

前回記事にも書いたことですが、ポストハーベストの一番の問題は「表示が不要」ということです。

だからどんな農薬がどのぐらい使われたのか、私たち消費者にはまったく見えないのです。

【問題2】ポストハーベストの「残留」問題

そして2つめに挙げられるのは「残留」の問題です。

収穫後に農薬を使うわけですから、当然ですが、残留濃度は高くなりがちです。ポストハーベストの中には前々回の記事で述べた「マラチオン」など「発がん性が疑われるもの」もあります

もちろん残留については国が基準を定めており、それを超えて残留しているものは流通を禁じられています。

「基準値の範囲であれば安全性に問題がない」というのが国の言い分ですが、実際問題として基準値を超えて問題となるケースはちょくちょく発生しています。

さらに国内の農産物については原則的にポストハーベストは禁止されているのですから、「ダブルスタンダード」です。

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