東京海上、次期社長に託された抜本改革と成長戦略 海外駐在の小池常務が「11人抜き」でトップに就任へ

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そうした小池氏の誠実な姿勢を、小宮氏は高く評価していた。小宮氏自身も、現会長の永野毅氏からトップのバトンを受け取った際に、「スーパー誠実な人」(永野氏)との評価を受けている。

”東京海上の松岡修造”と呼ばれ、黄色い歓声も

組織マネジメントにおける基本姿勢として、小宮氏が自らに共通するものを小池氏から感じ取っていた部分もあるようだ。

小池昌洋(こいけ・まさひろ) 1994年慶応大学法学部卒業、東京海上火災保険(現東京海上日動火災保険)入社。2022年東京海上ホールディングス執行役員、2023年常務執行役員(中南米事業など担当)。2025年6月に社長に就任予定(写真:東京海上HD)

小池氏の特技は38歳まで実業団に所属し打ち込んでいたバレーボール。

長身で引き締まった体格ということもあって、「TTK(担当課長)のときは、”東京海上の松岡修造”と呼ばれていた。避難訓練で社員が一堂に会したときには、軍手をはめただけで周囲から黄色い歓声が上がっていた」(東京海上日動のある幹部)という。

東京海上HDは昨年11月、建設コンサルティングのID&Eを買収することを発表。防災事業に本格進出するなど、持続的な成長に向けた戦略実行を足元で加速させている。

人望も兼ね備えた小池氏に、カルテルや情報漏洩といった不祥事で揺れる国内事業の立て直しと、海外をはじめとした成長戦略が託されることになる。

中村 正毅 東洋経済 記者

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なかむら まさき / Masaki Nakamura

これまで雑貨メーカー、ネット通販、ネット広告、自動車部品、地銀、第二地銀、協同組織金融機関、メガバンク、政府系金融機関、財務省、総務省、民生電機、生命保険、損害保険などを取材してきた。趣味はマラソンと読書。

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