WR-VやZR-Vと似た車名の多いホンダSUVの選び方 国内で購入可能なモデルを網羅、狙い目は?
ちなみに、FCEVとは、水素と酸素の化学反応で発電し、電動モーターで走ることで、実質的に排出ガスをゼロにできるクルマのこと。ホンダでは、かつてセダンタイプの「クラリティ フューエルセル」を販売していたが、2021年に販売終了。CR-V e:FCEVは、それ以来のFCEVで、しかもホンダ市販車では初のSUVタイプとなる。
主な特徴は、一般的なSUVと同様の居住空間を確保すること。アメリカのGM(ゼネラル・モーターズ)と共同開発したパワートレインは、水素で発電する新開発のFC(燃料電池)スタック、モーターギアボックス、エアーコンプレッサーなどを一体化した新型を搭載。クラリティ フューエルセルと比べ、搭載部品の省スペース化などを実現する。また、高圧水素貯蔵タンクシステムを荷室下に、EV走行を実現する大容量バッテリーを床下へ格納。これらにより、大人5名がゆったり乗れる室内スペースを実現する。
なお、水素で走る通常の走行では、1回の充填で約621kmもの走行距離を実現(充填時間は約3分)。休日のレジャーなど、遠距離ドライブなどにも使える航続距離を実現している。加えて、市街地などでは、水素を使わずにバッテリーのみの電力で走るEV走行も可能。1回のバッテリー満充電で走行できる距離は約61kmだ。
国内のホンダSUVシリーズでは最大サイズ
外観は、大開口フロントグリルなどで、力強さを演出した顔付きが印象的。ボディサイズは、全長4805mm×全幅1865mm×全高1690mm。国内で販売されるホンダ製SUVのなかで、最も大きな車体を持つ。なお、例えば、同様の車格にはトヨタの「ハリアー」が挙げられるが、こちらのボディサイズは全長4740mm×全幅1855mm×全高1660mm。CR-V e:FCEVのほうが、全体的にやや大きめだ。
乗り味は、ベース車となったハイブリッド車より約200kg重い2010kgといった車両重量ながら、電動車らしいスムーズな加速感を味わえる。とくに、このモデルが持つ4つの走行モードのうち、「スポーツ」が秀逸。アクセル操作に対し出力のレスポンスがダイレクトとなり、スポーティな走りを体感できる(ほかのモードは通常走行向け「ノーマル」、エコな「イーコン」、雪道向け「スノー」)。なお、変速などの操作は、ボタン式シフト「エレクトリックギアセレクター」で行う。最近のホンダe:HEV搭載車に多いシステムだから、操作に関しても違和感なく行うことが可能だ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら