算数好きになる「ナンプレ」で身に付く4つの力 算数や数学を学ぶ上で大事な土台を作る役目も

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しかし、学年が上がるにつれて算数の内容が抽象的になり、理解するのが難しくなっていきます。

中学年以降になると分数や小数、割合といった概念が登場し、高学年では図形の面積や体積、比、速さといった応用的な問題が増えます。これらの内容は、イメージしづらく、複雑な手順を要する場合が多いのが特徴です。

このように聞くと、「難しい公式が出てくるからできないんだ」と思う人も多いでしょう。もちろんそれも事実ですが、実は算数・数学でつまずくいちばんの原因は、数の足し引き、大小比較などの基礎的な「計算」が十分にマスターできていないことにあるのです。

基礎が不十分なままで進むとつまずきやすい

これは算数・数学に限った話ではないですが、基礎が不十分なまま次の段階に進むと、つまずきやすくなります。一度苦手意識を持つと、「自分には算数が向いていない」と感じ、学ぶ意欲が低下するケースもあります。

さらに、計算力や論理的思考を問われる場面が増えるため、ほかの教科と比べて努力が成果に結び付きにくいと感じる生徒もいます。このように、学習内容の抽象化と基礎力の不足、さらには心理的要因が絡み合い、算数・数学を苦手とする生徒が増えていくのです。これを解決するためには、パッと見ただけで数を認識できる「数の暗黙知」を鍛えることが重要になります。

筆者は幼少期からナンプレに夢中になり、ほとんど毎日取り組んでいました。その頃は「勉強している」という意識はまったくなく、ただ楽しんで遊んでいる感覚でした。しかし、振り返ってみると、数字の種類や大小関係を自然に理解し、さらには足し算や引き算などの基礎的な計算力を知らず知らずのうちに身に付けていたのです。

「遊び」として夢中になっていただけなのに、いつの間にか学びを得ていたことに気づくと、「あの頃ナンプレに取り組んでいて本当によかった」と心から思います。

今回はそんな筆者が考える、ナンプレを通じて子どもが育むことのできる4つの力を紹介します。

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