「馬上、枕上、厠上」がキャリア形成にも重要な理由 「1人になれる時間」は本来いくらでも存在する

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日々同じような仕事をし、オフでも毎回同じようなメンバーで集まり同じような話を繰り返す。

世の中を見るとか情報収集と称してSNSチェックを欠かさないが、冷静に考えると日々動いたり変化しているのはスマホの中の世界だけであり、自分自身の生活はまるで変化に乏しく止まったまま。

情報を一方的に受信するだけで、その情報について吟味したり熟考する時間を持たずに明日もまた同じことの繰り返し。

そのような生活では物事を深く考える時間や余裕が無いのは言うまでも無い。

大切なのは日々考え続けること

日々仕事を通じて自分は本当に成長しているのか、今日下した決断はその後の人生にどんな影響を及ぼすのか、自分が今進んでいる又は進もうと思っているキャリアの方向性は今時点の社会情勢などに照らし合わせてまだ正しい方向なのか否か、自分の人生の現時点における優先順位は何か、自分に足りないのは何か、現状の人間関係について、などなど。

そういったことを日々考え続けることが長い人生においては大切だ。

そういったことはもちろん一瞬で答えが出るわけではないので、「継続性」が前提となるのは言うまでも無い。

要は常に考える、ということだ。

とは言えまとまった時間が何時間も毎日とれるわけではないので、数分や数十分という単位で日々の生活においては十分だ。

日々そういった時間を確保して、自分自身と向き合い、自分自身と対話することが、年末年始などにかけた熟考の時間をより濃いものにする。

思い付きや思い込みを回避するために、この日常生活における小さな積み重ねが必要だ。

スマホと向き合う時間を減らして自分と向き合う時間を10分でも20分でも持つようにする。

通勤時間や入浴時間、寝る前の時間など、本来「1人になれる時間」はいくらでも日常生活においては存在する。

それをわざわざスマホからの「意味の無い情報収集」にあててしまったり、漫画を読んだり寝たりして過ごしてしまってはもったいない。

ちなみに「意味の無い情報収集」とは、自分自身の具体的行動につながらない情報であり、明日にでも忘れてしまうような情報のことだ。

もちろんそれはSNSなどに限った話では無く、新聞やその他のニュースソースや読書でもそうだ。

その昔「『私の履歴書』だけは絶対に毎日読め」と若者に対して言うヒトが沢山いたが、そのアドバイスをしている御仁の生活やキャリアが、そのコラムを読んだことの結果として大きく変わっていない限りはなんの説得力も無いのも同様だ。

読むこと自体に価値があるのではなく、読んで具体的行動につなげることに価値はあるのだ。

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