「馬上、枕上、厠上」がキャリア形成にも重要な理由 「1人になれる時間」は本来いくらでも存在する

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もちろん息抜きに、というのは大切だしわからなくもない。

が、やはりその時間の少しを熟考する為の時間に費やすことで、受け身や惰性の人生から脱却できる可能性が大分高まるというものだ。

日常生活における小さな積み重ねなので、何も大層なことをしようとする必要は無い。

それこそ海外の有名起業家のように、読書や熟考の時間を確保するために1年のうち1週間は別荘に1人で籠って、なんて真似ができるわけも無いし、そもそも家族やパートナー、そのほかの誰かと同居していれば物理的に自分の部屋すらない、というのが現実だ。

まったくの余談だが、私の知り合いでそういった自分時間を確保するべく、住んでいるマンションの隣室に空きが出た際、その部屋も押さえ壁をぶち抜いて、という大層なことを行ったヒトが複数名いる。

いずれも2、3日後には子供たちが乱入してきて目的は達成されなかった、というオチではあったが、、ナイストライというか、考え方としてはわからなくもない。

日々、積み重ねる作業

そうでは無く、あくまでも自然に本来1人に慣れる時間をうまく活用してやることが、日々の積み重ね作業としてはふさわしいのだ。

「馬上、枕上、厠上」の三上では無いが、通勤時間、寝る前の時間、お風呂の時間やトイレの時間。

ちょっとした隙間時間を活用し、自分と向き合う時間を作ってみよう、ということだ。

少なくとも、自分にとって役に立たない情報に対して、「それがそこにあるからという理由だけで」向き合うよりは、有益な時間の使い方になるだろう。

自分自身の生活、キャリア、人間関係だけではなく、今日の出来事や世の中のトレンドが自分の人生やキャリアにどういった影響を及ぼしうるか。

そんなことを日々振り返り、日々考えることで、世の中や自分の周りのことを自分事として捉える習慣にもなるし、繰り返しだが、人生やキャリアにおいて大きなミスの回避や方向転換のチャンスを掴むことだって可能になる。

年初の仕事はじめからバタバタ、というヒトは多いだろう。

ともするとバタバタしていることで何となくの充実感を感じてしまうかもしれない。

そんな多忙な日々を過ごしている身だからこそ、落ち着いて自分の人生やキャリアを熟考する時間を日々少しでも持つことが重要だ。

小さな積み重ねが自分自身の成長と将来の成功につながるということを肝に銘じて、自分にとって意味のある時間の過ごし方を少しでも工夫して編み出してもらいたい。

それでは今年も1年、お互いに頑張りましょう!

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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