「電動車ならではの走るコンサートホールに」というのが開発コンセプトで、M/G/Pグレードには「Premium」、P Executive Packageには「Ultimate」が用意される。
8スピーカーとなるPremiumは「日常生活でシームレスに音楽を楽しむ人」向けといい、Spotifyなどを楽しめるように、とのことだ。
Ultimateのほうは「音にこだわりをもつ音楽好きな人」がターゲットといい、スピーカー数は12でサブウーファーも備える。かつ、24ボルトに昇圧した高中音用アンプと、34ボルトの低音用アンプを使うデュアルアンプ方式だ。
「ケーブルも太くしましたし、ヒューズは抵抗値が低いものにしました。それで音が驚くほどよくなるんです」
三菱自動車インフォテイメント開発部の担当者の話は、まるでオーディオメーカーの説明を聞くようだった。
実際にDynamic Sound Yamaha Ultimateを試してみると、実に気持ちのいい音だった。本当は、USBに音源を入れてそれを挿すのがもっともいいのだけれど(テスト車はそうしていた)、Bluetooth接続でも、楽曲の細かなニュアンスが驚くほどよく聴こえる(と思った)。
バッテリー走行中は静かだが、走行中に充電を行うチャージモードを使うと2.5リッターエンジンが目覚める。エンジン音は低く抑えられているけれど、それでも回転が上がっていき、車内の騒音レベルが高くなるにつれて、車速連動音量システムが働く。
「車内でいい音を実現するには、オーディオメーカーだけでなく、自動車メーカーのがんばりも必要。共同作業です」という、インフォテインメント担当者の言葉に納得した。
高まるプラグインハイブリッドへのニーズ
三菱に追い風が吹いていると思うのは、冒頭で触れたように現在、世界的にプラグインハイブリッド車の市場が拡大中であることだ。
メルセデス・ベンツが「Global Trends in Automotive & Financial Services 2024」として発表したデータによると、アメリカとドイツの購買層で「BEVを買いたい」という人の数はやや減っているが、「プラグインハイブリッドの購買を検討してもいい」とする人の数は増えている。
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