石油化学大再編を阻む壁、エチレン余剰に苦悶

大連合画策するもすれ違う各社の思惑

業界では、不採算の化成品で縮小や撤退が相次ぐ。さらに、エチレン設備の一体運営を軸とした一段の大再編も取りざたされる。複数社の設備が並んで建つのは、市原、水島、川崎の3地区。よそではできない地域連携の余地が残されている。

“目玉”とされるのが千葉・市原地区。三井-出光に加えて、住友化学、丸善石油化学など計5基が隣接する地域だ。実際に共同でLLP(有限責任事業組合)を組む三井-出光連合は、「隣接企業にも積極的に参画を呼びかけている」(三井化学の鮎川彰雄執行役員石化事業本部長)。

千葉地区では、5基の能力を単純合算すると年250万トン程度。各エチレン設備を経て生産される化成品も豊富で、一体運営できればさまざまな選択肢が生まれるとの理屈だ。

だが現状、大連合誕生の気配は薄い。「問われているのは高付加価値化など各化成品の競争力。『縮小すればいい』という論理にはくみしない」と丸善石油化学の藤井シュン社長は一蹴する。住友化学も独立志向が強い。業界内では「過去に三井化学との合併構想が破談した経緯もあり、連合を組むのは心情面で難しいのではないか」ともささやかれる。

加えて、日本固有の問題もある。

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