「よかれと思って」受験生の親が作る不合格の罠3例 親は基本的に口出ししないほうがいい理由

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その理由はやはりプレッシャーになってしまうからなのではないかと思います。「応援してくれる人たちのために頑張らなきゃ!」という「自分を鼓舞する気持ち」と「失敗したら応援してくれた人たちに合わせる顔がない」という「プレッシャー」とは、似ているようで全然違うと思います。

前者の気持ちが強い受験生は試験で粘り強く戦うことができて、後者のプレッシャーが強い受験生は緊張で押し潰されてしまいます。

今回の場合は特に、プレッシャーが強くなってしまったからなのではないかと思います。「家族みんなから応援され、東京にまで来てくれたのに、自分が落ちたらどうしよう」と感じてしまったのではないでしょうか。

特別なことはしないほうがいい

③直前期だけ新しい家庭教師をつけて不合格に

最後は「直前期だけ新しい家庭教師をつける」です。これは、僕がとある学校に関わっていたときに聞いた話です。

医学部志望の受験生の1人が共通テストの点数がそこまで伸びず、その結果を見た親御さんが急に家庭教師を用意して1カ月間だけの家庭教師をつけたのだそうです。

その受験生は高校2年から塾に通っていて、本人は直前期の勉強もその塾に頼ろうと思っていたそうなのですが、父が「今のままではダメだ。家庭教師をつけろ」と言って新しい家庭教師の先生を呼んだそうです。

その先生は腕もよかったそうなのですが、受験生が家庭教師というシステムに慣れることができず、それもあって不合格になってしまったのだそうです。塾に通い続けていれば合格できたという保証もありませんが、その受験生としては父親の行動が正直嫌だったそうです。

いかがでしょうか? どれも親御さんは「子どものためを思って」の行動だったと思いますが裏目に出てしまうことも多いので、受験直前でも特別なことをする必要はなく、普段どおりに接していただければと思います。

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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