ホンダ「シビック」がマイチェンして人気化した訳 新設定のMT専用「RS」のマニアックな世界観

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シビックRSは一般道からワインディングロードまで、走りの歓びを味わえる(写真:ホンダ)

もちろん、他社のモデルから続々とMT車が姿を消していることも影響したのは間違いない。いつまでも受注再開とならないシビック・タイプRの納車待ちから流れてきた人も居るのかもしれない。

いや、何より忘れてはいけないのがシビックRSが走りの楽しいクルマだということである。MTだからって速さ最優先のリアルスポーツではなく、一般道での普段使いや、心地良いペースで流すワインディングロードで、走る歓びを味わわせてくれるのが、シビックRSなのだ。

見た目の差別化は最小限で、外観は各部をブラック仕上げにして前後にRSのバッジを付けた程度。内装もブラック主体で挿し色としてレッドを使ったぐらいの違いしかない。

かなりマニアックな変更が山盛り

実はハードウェアの変更点も、かなりマニアックだ。1.5Lターボエンジン本体には何も手を入れず、シフトアップ時に素早い回転落ちを実現するシングルマス軽量フライホイールを採用している。また、シフトダウンの際にエンジン回転数を自動で合わせてくれるレブマッチシステムも装備。従来のECONだけでなくSPORT、そしてINDIVIDUALといった選択肢を用意したドライブモードスイッチも備わる。

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サスペンションは車高を5mmだけ下げて、スプリングは11%ハードに。微低速域の応答性を高めたダンパーを組み合わせる。そして電動パワーステアリングは、操舵トルクを検知するトーションバーのねじり剛性を高めて、操舵感を向上させた。フロントのコンプライアンスブッシュを液封からソリッドに変更したのも、やはりフィーリング向上に貢献しているはずだ。

ブレーキはフロントのローターを大径化。サーボの制御ロジックを変更して、コントロール性を高めたと謳う。

飛び道具などまるでない微細なチューニングだということは伝わっただろう。しかも、これらはフライホイールはアメリカ仕様Siから、レブマッチシステムや電動パワーステアリングのトーションバーはタイプRからといった具合に、多くがすでにあるモノを賢く使って仕立てられているのもポイントだ。

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