アカデミー選出なるか?20代日本人監督の素顔 金森慧さんが監督「Origami」受賞に集まる期待
――金森さんの経歴を見ると、小学校から高校まで自由学園の自然豊かな環境で学び、その後デジタルハリウッド大学でCGを学ぶという、自由な環境に身を置いていたように思います。
やはり中学生のうちから受験があるという環境にいたら、絶対にこういう作品づくりができるようにはなっていなかったはずなので。そういう環境をつくってくれた親には感謝しかないですね。
――親御さんは自由にやりなさいというタイプなんですか?
そうですね。勉強しなさいとか、そういうことを言うタイプの親ではなかったです。
ただうちの場合、ビデオゲームだけは小学校のときに絶対にさせてくれなかった。小学校の間はなんでゲームをさせてくれないんだろうと思っていたんですけど、その時間で公園に遊びに行ったり、家で折り紙をしたりしていたので。いろいろと遊ぶことができたことが、今につながっているのかなと思います。
――今はゲームは?
今もゲームはしないですね。
漫画も読まないし、ゲームもしない
――CGをやる方はゲームも好きなのかと思ったのですが、意外ですね。
僕は漫画も読まないしゲームもやらない。アニメも見ないです。本当にハリウッド映画や、ディズニーやピクサーといった海外のアニメばかり見て育ったので。だからまわりの人とは話が合わなくて。よく火星人と言われていました(笑)。
――それを貫けるのもすごいことだと思うのですが。
人と違うことを楽しむみたいなところがあって。それが作品づくりにも出ているのかもしれません。
――ゲームに興味がなかった少年が、どうやってCGに出会うんですか?
僕は折り紙をやって、バスケットや書道もやって……と、かなりアナログな人間なんです。高校のLINEグループに入るのがいちばん遅かったですし、それくらいデジタルが得意ではなかった。今でもスマホの扱いが下手だとからかわれたりもしますしね(笑)。
ただ性格が完璧主義なところがあって。昔から物をつくることが好きだったんですけど、たとえば折り紙をどんなに完璧に折ろうとしても、ピッタリくっつかないんですが、CGだと数値入力でピタッとハマる。その気持ちよさに惹かれたというのがあります。折り紙を綺麗にたたむにはどうしたらいいだろうっていうのを追求した結果がCGだったと思います。
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