「箱根駅伝」を新年のスピーチに生かす4つのコツ 繰り上げスタートやシード権争い…"ネタ"の宝庫
理由は、何と言っても「箱根駅伝」そのものが人気の高いスポーツイベントであるからだ。
歴代視聴率を見ても、1993年の第69回大会以降、往路・復路ともに視聴率「25%」を下回ったことが一度もない。なんと2021年の第97大会は歴代1位の32.3%を記録。2024年の第100回大会も27.2%と、テレビ離れが進む中で、驚異的な視聴率をたたき出しているのである。
同じように国民的人気スポーツのイベントに「全国高校野球選手権」がある。いわゆる「甲子園」だ。私も個人的に、毎年欠かさずチェックしている。
この高校野球の視聴率でも「12.8%」(2024年の決勝)である。十分に高い数字であるが、箱根駅伝の半分もない。
年間ランキングでも、NHK紅白歌合戦に次ぐ視聴率を記録することもあり、正月番組どころか、すべてのテレビ番組の中でも突出した人気を誇っている。そんな多くの人が目にするであろう「箱根駅伝」だからこそ、スピーチの題材に選ぶのは安全な選択とも言えるのだ。
「箱根駅伝」がドラマチックな理由
次に、「箱根駅伝」が極めてドラマ性の強いスポーツであることも、スピーチの題材に選ばれる大きな要因だろう。
箱根駅伝は、強豪チームが往路も復路も独走してしまうと結果が予想できてしまい、野球のような「逆転満塁ホームラン」に似た大番狂わせが起こりづらい競技だ。
そのため、普通なら途中で関心が薄れてしまうもの。
それでも最後まで視聴率が落ちないのは、「区間新記録」「シード権」「繰り上げスタート」といった独特のルールがあるからだ。
とくに「繰り上げスタート」は、非情かつ理不尽さを感じるルールに見える。2024年の箱根駅伝では、4校が9区鶴見中継所で繰り上げスタートとなり、涙をのんだ。
「あと1秒」「あと2秒」というところで間に合わず、10区から繰り上げスタートになってしまうケースもあり、観る者をハラハラドキドキさせる。しかしこのルールがあるからこそ、箱根駅伝を象徴する「襷(たすき)をつなぐ」というフレーズが定着した。襷をつなごうとするランナーを力強く応援したいという心理が働くのである。
さて、ここからは「箱根駅伝」を新年のスピーチネタにするときに、押さえておきたい4つのポイントを紹介しよう。次の4つである。
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