「だよね」の地位を奪った「それな」の正しい使い方 言語学者が10代娘から学ぶ"謎な日本語"たち

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女子高生
「だよね」の地位を奪った「それな」。いずれ「それな」も使われなくなり、新たな相づちを未来の若い世代が作りだす日が来るのかもしれません(写真:8x10/PIXTA)
「やばい」や「それな」などを「若者言葉」と言いますが、新しく作られた言葉だけでなく、もともとあった言葉と違う意味で使う場合などさまざまで、ほかの世代には通じないことが多くあります。
新著『言語学者も知らない謎な日本語』は、「若者言葉」について、国立国語研究所教授の石黒圭さんが大学生の娘たちとの対話から得た学びの記録です。
本稿は、同書より一部抜粋、再構成のうえ3回にわたってお届けします。
第1回『「えぐい」「やばい」「すごい」に見る言葉の”世代交代” 全部ほぼ同じ意味だが“発展段階”が異なる
第2回『流行語が「死語」にならず世代を超えて定着する条件 「真逆」「夜ご飯」もかつては一般的ではなかった

「それな」と「だよね」

:今日はいちごを買ってきたぞ!

三女:わー、やった!

:この時期はいちごがおいしいからなあ。やっぱり果物は旬に限るな。

長女:それな!  いちご狩りとかも行きたいな。……って、何その視線は?  これは私の分。欲しがってもあげないよ!

:長女と違って人のものを取ったりしないぞ!  そうじゃなくて、「それな」が気になったんだ。

長女:「それな」?  ああ、「それな」ね。同意、共感を示す言葉だよ。

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