「住宅ローン金利」どこが安い?銀行別ランキング 金利が上昇しても、"変動一択"と言えるワケ
続いて変動金利は景気サイクルに連動して上下する前提を置く。過去30年間に日本で利上げは2回あったが、上昇期間は2年程度で、次の上昇まで約10年空いていた。
これらを踏まえ変動金利の上昇シナリオを30パターン用意。10年周期で高金利時代と低金利時代が存在するとし、高金利の期間(2〜8年の5パターン)と金利の水準(1.0〜3.5%の6パターン)の組み合わせで、計30パターン(金利総額489万〜1868万円)とした。低金利時代の水準は0.75%に置いている。
各パターンの返済金利総額を計算したところ、ほとんどの場合、変動のほうが固定の1220万円よりも安くなった。図4の青字の部分だ。変動金利が3%前後まで上昇、その期間が10年周期の半分以上を占める“そうとう強気な金利上昇シナリオ”を描かない限り、変動は固定より有利なのである。
おまけに、貸す側の銀行間の競争も今、一向に緩和しそうな気配がない。住宅ローンユーザーの獲得競争が激化しているため、政策金利が引き上げられたとしても貸出金利には反映しづらいのである。実際、日銀が利上げしたにもかかわらず、新規向け貸出金利を据え置いている銀行もあるぐらいだ。
表面金利で最安は三菱東京UFJ、実質金利は・・・
いったいどの銀行が変動金利で得かと問われれば、図5上にあるとおり、表面金利では、1位の三菱UFJ銀行(年0.345%)が国内最安だ。2位はみずほ銀行の0.375%。なお頭金を2割入れる場合、auじぶん銀行が0.344%と1位になる。
他方、団信も考慮すると、図5下のようにネット銀行がお得だ。住宅ローンに無料付帯している団信の価値を金利換算して、適用金利から差し引けば、実質的な金利コストを計算できる。
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