丸紅「次期社長は鬼軍曹」、14人ごぼう抜きの昇格 マッキンゼーに転職してからの出戻りと異色の経歴

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「マッキンゼーから日本全体を俯瞰してみると、丸紅ほど素晴らしい企業文化を持った会社はないことがわかった」

「若手のポテンシャルを信じ、グローバルな視点を持って新しいビジネスをつくりにいく。こんな企業はほかにない。自分がいちばん成長できるのは丸紅だと改めて感じ、もう一度やらせてほしいと再び門を叩いた」

趣味は読書。司馬遼太郎を好むが、右脳を鍛えるためにアート関連の書物も積極的に紐解くという。

大胆な投資ができる局面に

丸紅は2024年度の連結純利益を4800億円と見込む。柿木社長は「5000億円を超えると見える世界はまた違ってくる」と期待を示す。

「大本氏の新体制でまず注目されるポイントは成長投資だ」。アナリストはそう指摘する。

減損を繰り返した穀物大手ガビロン(アメリカ)を2022年に売却し、2024年度は株主還元・成長投資配分後のフリーキャッシュを4700億円内部留保する見通しで資金は潤沢。少額出資からトレードを絡めて事業をコツコツ育てていく従来の方法を転換し、より大胆な投資が実行できる舞台は整っている。

柿木社長は、ガビロンをはじめとする負の遺産を整理して財務体質を改善し、電力ビジネスを収益の柱に育てあげた。後を継ぐ大本氏は、丸紅の成長戦略をどう描くのか。来年公表される新しい中期経営計画の中身を市場は注視している。

森 創一郎 東洋経済 記者

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もり そういちろう / Soichiro Mori

1972年東京生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科修了。出版社、雑誌社、フリー記者を経て2006年から北海道放送記者。2020年7月から東洋経済記者。

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