丸紅「次期社長は鬼軍曹」、14人ごぼう抜きの昇格 マッキンゼーに転職してからの出戻りと異色の経歴

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丸紅の社長交代会見
柿木真澄社長(左)は62歳で就任したが大本晶之氏(右)は55歳での社長就任となる(撮影:尾形文繁)

「次の社長は、いずれも60歳の4人の専務執行役員から選ばれるのではないか」

丸紅のある社員はそんな観測を持っていたが、フタを開けてみれば副社長や専務執行役員ら14人をごぼう抜きしての抜擢となった。

来年4月、大本晶之常務執行役員(55)が丸紅の社長に昇格する。2019年から経営を率いてきた柿木真澄・現社長(67)は会長に就任する。気さくな人柄で社員にも親しまれていた柿木氏だが、慣例通り6年でその座を譲ることになった。

11月27日に開いた記者会見で大本氏は、「丸紅は新しい成長ステージに入る。私のミッションは丸紅を次なる高みへと牽引すること。現場に降りていって会話して、上を目指そうという気持ちを喚起させていきたい」と意気込みを語った。

ガッツがあってすぐに行動を起こせる

大本氏は柿木社長と同じ電力畑出身で、コスタリカや中国、トルコなどで発電所の立ち上げに携わった。2019年には次世代事業開発本部の初代本部長に就任。次世代蓄電池、医療や美容といったヘルスケア・ウェルネスの新領域を開拓し、出資先の事業価値を2~3倍に拡大させてきた。

柿木社長が次期社長就任を打診したのは10月のこと。その前後の東洋経済のインタビューでは、次期社長の人物像について「ギアチェンジをいとわず、皆を納得させられる人」と語っていた。

大本氏の人物像については「鬼軍曹」と表現する。「ガッツがあってすぐに行動を起こせる人」「下の人が息苦しくなるくらい仕事に対して厳しい」(柿木社長)。

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