減損を繰り返した米穀物大手ガビロンの売却で経営が安定し、洋上風力発電などで攻勢をかける丸紅。今後の成長に向けた土台づくりをどう進めるか。柿木真澄社長に聞いた。
回収資金を有効活用
──業績が好調です。2023年度の純利益は4714億円と10年前の2倍以上。ROE(自己資本利益率)は15%台です。
これまで丸紅は減損の頻度が他社より高かった。私が社長に就任した2019年度には、資源ビジネスやアメリカの穀物事業などで巨額の減損を出した。10年先を見据えて重荷をここで取り払うべきだと判断し、資産の見直しを思い切って進め、財務基盤を強化した。その結果が今、出てきている。
丸紅の長所は、いろいろなことにチャレンジし世の中の半歩先を行くこと。浮体式洋上風力もその一例だ。私が電力部門にいた頃は、投資効率を度外視し大型案件を狙っていくやり方だったが、今それは通用しない。限られた資金をいかに有効に使うかに注力する。
──2025年度からは新しい中期経営計画がスタートします。どのような成長戦略を描きますか。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら