LNGの需要に応えつつ、次世代エネルギーや技術を育成できるか。

二酸化炭素(CO2)の排出量が石炭の半分以下となる「低炭素」エネルギーのLNG(液化天然ガス)。三菱商事が、その権益拡大を矢継ぎ早に進めている。
世界各地でLNG事業に参画してきた同社が保有する生産権益は1220万トンと、日本のLNG輸入量の2割弱に匹敵する。LNG事業を擁する天然ガスグループの純利益は2023年度で2195億円と、三菱商事の中でも金属資源事業に次ぐ屋台骨だ。
さらに同社は、マレーシアのLNGプラント9系列のうち、第4〜6系列の契約を2025年中に更新して10年延長。2023年に一度権益を譲渡していた第7〜8系列にも、再参入した。ほかに、カナダの新規プロジェクトへの参画、豪州のブラウズ事業、アメリカのキャメロン事業の拡張なども進めている。
これらが順調に進めば、三菱商事の生産権益は2030年代前半までに今の約4割増となる1700万トンまで拡大する見通しとなる。
「攻め」の姿勢の背景
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