コンビニ改装支えるニッチトップ企業の正体 DX武器に伊藤忠系が「什器回収」で勢力拡大

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日本国内のコンビニは1年間に5000店程度が閉店・改装される。その際に出る什器はリユースするものか、リサイクルするものか、現場で仕分けして回収するが、その作業は簡単ではない(写真:伊藤忠メタルズ)

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埼玉県・川口市に本社を置く有限会社エムズ・テクニカル・サービス。業務用厨房機器の設置やリユースなどを手掛ける同社の川口工場には毎日約60点、年間1万6000点ものコンビニ什器が運び込まれてくる。

コンビニの改装や閉店で出された電子レンジや中華まんウォーマーなどのカウンター什器が中心。川口工場ではこの中からリユースできる3000~4000点を厳選し、洗浄、修理したうえで新品同様にして再出荷する。

こうした作業をエムズ社に委託しているのは伊藤忠商事の100%子会社でリサイクル商社の伊藤忠メタルズだ。大手コンビニ什器のリユース・リサイクル業務では最大手で、1年間に5000店程度閉店・改装されるコンビニで什器回収の取り扱いシェアは約6割に達する。コンビニ系列を超えて年間17万点の什器を回収し、全国各地の委託先工場でリユースやリサイクル作業を行っている。

この領域で伊藤忠メタルズが圧倒的シェアを得るきっかけとなったのは、2019年に開発した「バーコードマネージャー」という独自のDXツールの投入だ。

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