広告ビジネスで新鉱脈を掘り当てた。
ファミリーマートのレジ上部に据えられた横幅3メートルのデジタルサイネージ。ここで配信される番組「わんにゃんお宅訪問」で9月に始まったのが、客から公募したペットの様子が店頭で流れる参加型企画だ。「自分のペットを採り上げて」との客の要望を受けて投稿を募ると、応募が殺到した。
このサイネージを展開するのが、ファミマ子会社のゲート・ワン。2021年から同事業を始め、今や国内の6割超に当たる約1万店に設置されている。収入源はここで流す広告で、2023年度に黒字化を果たした。
「マーケットイン」の発想によるビジネス創出
ファミマは、2020年に伊藤忠商事の実質完全子会社となった。伊藤忠でファミマを管掌するのは「第8カンパニー」だ。ほかの7つのカンパニーは繊維や金属といった商品が基軸の縦割り型の組織で、組織名も扱う商品を冠している。だが第8カンパニーは例外だ。商品が軸ではなく、顧客視点で商品やサービスを作る「マーケットイン」の発想によるビジネス創出を目指しているからだ。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら