優しくして「舐められる人」「慕われる人」の境界線 「自分を犠牲にする優しさ」をふるまわなくていい

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同僚から仕事を頼まれたとしても、もし自分が忙しいなら「ごめん、今は手が離せないから、この仕事が片付いたら手伝うね!」と伝えていいんです。こうやって伝えると、相手は「この人はなんでもありじゃないんだな」と考えるようになるんです。

すると、相手は仕事を手伝ってもらいたい時に、「この人って今は忙しいのかな?」とこちらの都合を考慮してくれるようになるんです。相手はこちらの状況を考慮すると、「この人に時間を割いて手伝ってもらうのは価値のあることなんだ」って感じるようになります。

だから、手伝ってあげれば「忙しいのに貴重な時間を使ってくれたんだ!」と感謝される。こちらのイメージも上がり、返報性の原理が働いて、こちらが困っている時には助けてもらえるようになります。これが舐められなくなるということなんですね。

「優しくするのは、まず自分からでいい」

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もしかすると「なんだか見返りを求めて優しくしてる気がする」「打算的な感じで気が引けるなぁ……」って思うかもしれません。僕もかつてはそう思っていました。「自分を犠牲にする優しさこそ、本当の優しさ」みたいなイメージがありますよね。

誤解がないように言っておくと、「見返りをくれる人にだけ優しくしよう」ってことではありません。僕が言いたいのは「優しくするのは、まず自分からでいい」ってことです。

自己犠牲を伴う優しさには限界があります。

もし、あなたが砂漠にいてカラカラに喉が渇いているのに、他人に水をあげていたら、あなたはダウンしてしまいます。だからお互いを大事にするためにも、まずは自分の喉を潤すのを優先する。その後で、困っている人をオアシスに連れていけばいいんです。

心理学には「自分で自分を扱うように、他人も自分を扱う」という原則があります。自分で自分のことを尊重できれば、他人からも尊重してもらえます。なので、あなた自身が「自分には大切にされる価値があるんだ」と思うことがとても大切なんです。

Point自分で自分を大切にすれば、他人も自分を大切に扱ってくれる
るろうに 臨床心理士・公認心理師

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るろうに / rurouni

大学院修了後、精神科や行政機関などでカウンセリングを中心とするメンタルヘルスの支援を実施。医療機関や民間団体の依頼を受けて、講演会も多数行っている。

2019年10月からYouTubeチャンネル『心理カウンセラー るろうに』で動画配信を開始。2024年8月時点でチャンネル登録者は25万人を超える。その他、Voicy、X、noteを通して『自分らしく幸せな生き方』を実現するための方法を発信している。

メンタルヘルス系書籍の作家としても活動しており、主な著書に『心が疲れない「正しい」休み方(KADOKAWA)』、『1秒で不安なくなる大百科(SBクリエイティブ)』がある。

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