ディズニーで進む「デジタル音痴の排除」の真因 資本主義の加速で「機械が人を選ぶ」時代に?
こうした高級化と若年層の客離れが、一部報道では「ディズニーの若者離れ」としてセンセーショナルな形で報道され、それらがどことなくオリエンタルランドの先行きの不透明さを表しているようにも思えてしまったのだろう。
もちろん、オリエンタルランドは企業であり、利潤を上げるために顧客の選択を行っているにすぎない。
ただ、どうしても「ディズニー=夢の国」という印象が強いこともあって、その落差が客足を遠のけたり、ひいては株価下落に影響を及ぼしたりしている印象が否めない。
「デジタル以外お断り」というもう一つの「選択」
ところで、こうしたディズニーのイメージ低下は「高くなって金持ちしか行けない」以外にも原因があるようだ。
それが、「スマホ使えないやつら相手にしてません」感だ。
Rょーへー(R)さんがXで「オリエンタルランド現地調査結果」としてまとめた長文には、「ほとんどすべての施設機能がアプリを使えることが前提になっている」という旨の記載があって、それが大きな反響を呼んでいた。
この投稿には、多くの賛同が集まった。ディズニーリゾートは今や、「デジタルに対応した人以外に優しくない」施設だと、どことなく思われているのだ。
確かに、ディズニーはコロナ以後、基本的には専用アプリが無ければ入場できないシステムに移行している(紙チケットもあるにはあるが、レアだ)。
アプリ上に表示されるチケットをかざさなければ園内に入れないのだ。レストランやショーの予約なども、このアプリを通してしかできない。
さらに「ディズニープレミアアクセス」はアプリ上でしか買えないため、キャッシュレス決済ができないとアクセスが難しい(まさに「プレミアアクセス」の名前通り)。
こうした意味でも、ディズニーは「ITをそこそこ使える人」を客として選択していて、そうでない人、いわゆる「IT弱者」に対する「静かな排除」が起こっている。
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