中国の「空飛ぶクルマ」、商用運航実現へあと一歩 イーハン、7~9月期の納入機数が63機に急増

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イーハンの損益は依然として赤字だが、損失額は縮小傾向にある。7~9月期の純損失は4810万元(約10億2795万円)と、前年同期より1900万元(約4億605万円)減少した。

同社のキャッシュフローは顕著に改善しており、営業キャッシュフローは4四半期連続のプラスを達成。手持ちの現金残高は9月30日時点で10億7800万元(約230億3815万円)となっている。

空飛ぶクルマの商用運航を実現するには、航空当局の厳しい審査をクリアしなければならない。写真はEH216-Sの耐空証明の受領式典(イーハンのウェブサイトより)

イーハンは目下、商用運航サービスの実現に向けた最後の関門に挑んでいる。中国民用航空局は2024年7月、「億航通用航空」および「合翼航空」の2社が提出した航空運送事業許可の申請を受理し、(eVTOLに対応した)専門チームを立ち上げて審査を進めている。

事業許可を年内にも取得へ

億航通用航空は、イーハンが空飛ぶクルマの商用運航サービスを手がけるために設立した100%子会社だ。もう1社の合翼航空は、安徽省合肥市政府傘下の国有企業と億航通用航空の合弁会社で、同じく商用運航サービスへの参入を目指している。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

「航空運送事業許可の審査の進捗は順調だ。2024年末までに認可されることを期待している」

イーハンの董事長(会長に相当)を務める胡華智氏は、決算説明会でそう述べた。胡氏によれば、イーハンは広東省深圳市、広州市、珠海市、江蘇省無錫市、浙江省文成県などでも、顧客やパートナー企業とともに航空運送事業許可の申請準備を進めているという。

(財新記者:方祖望)
※原文の配信は11月19日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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