ロシア産の天然ガスを中国に輸送する「中ロ東線・天然ガスパイプライン」。その最終区間の建設が完了し、全線開通に向けた準備段階に入った。
中国の石油・天然ガスパイプラインを建設・運営する国策企業、国家石油天然気管網集団(パイプチャイナ)」が11月18日に発表した。同パイプラインの中国区間は、黒竜江省黒河市から上海市に至る全長5111キロメートルに及ぶ。
一般家庭1億3000万戸分
中ロ東線は年間380億立方メートルの輸送能力を持ち、中国の東北地方、華北地方、華東地方などの沿線地域に天然ガスを安定供給できる。これは都市部の一般家庭1億3000万戸が1年間に消費する量に相当する。
外国と中国をつなぐ天然ガスパイプラインとしては、中ロ東線はトルクメニスタンから新疆ウイグル自治区に至る「中国-中央アジア・天然ガスパイプライン」、ミャンマーから雲南省に至る「中国-ミャンマー・石油天然ガスパイプライン」に続く3本目だ。
中国政府とロシア政府は2014年に中ロ東線の建設に合意。ロシア区間は「シベリアの力1」と呼ばれ、ロシア東部のヤクーツクの天然ガス田を起点に、ハバロフスクを経由して中国の黒竜江省に接続している。
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