「年上の部下」の力を最大限に引き出す4つの質問 関係が悪化すると組織全体が機能しなくなる

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・リーダーシップを促す質問(ギャップの原因)

年上部下に対しては、自分がリーダーとしての役割を果たしながらも、彼らのリーダーシップを促すことが大切です。

上司「 現状の課題の原因をどう考え、あなたがリーダーシップをどのように発揮すれば、もっと効果的にプロジェクトが進むと思いますか?」

部下「 そうですね、もう少しメンバー1人ひとりの役割を明確にし、彼らが自信を持って動けるように伴走していくことが大切かもしれません」

上司「 そのリーダーシップスタイル、すごく有効だと思います。ちなみに、このプロジェクトをさらにスムーズに進めるために、私からチームにどんなサポートが必要だと感じていますか?」

部下「 いまのところはとくに問題ないですが、もしスケジュールが厳しくなったときに、各自の役割の明確化について相談させてもらえると助かります」

上司「わかりました。いつでも相談してください」

年上の部下は「対等なパートナー」

・意見・協力を求める質問(アクション)

年上部下に対して協力を求めることで、彼らの意見を尊重し、対等なパートナーシップを強調します。

上司「チームにとって効果的な進め方について、何かアイデアはありますか?」

『最高のリーダーは気づかせる 部下のポテンシャルを引き出すフレームワーク』(日本実業出版社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

部下「 そうですね、個々のタスクの進捗確認をもう少し頻繁に行うほうがいいと思います。進捗状況を把握しやすくすれば、全体の流れが見えやすくなります」

上司「 いい考えですね。あなたがリードするプロジェクトで、私がサポートできることがあれば教えてください」

部下「 タスクの優先順位が難しいときには相談させてください。それ以外はいまのところ大丈夫です」

上司「 いつでも相談してください。ほかに、あなたの経験をいかして、チーム全体の成果を高めるための取り組みがあれば教えていただけますか?」

部下「 そうですね、私の過去のプロジェクト経験をいかして、チーム全体にノウハウをシェアするセッションを行ってもいいかもしれません」

上司「 そのアイデア、ぜひ進めてみましょう。チームにとって大きなアクションになると思います」

このように、年上部下への質問は、彼らの経験や知識を尊重しながら関係を築くようにするのがポイントです。これにより、彼らは自身の役割に自信を持ち、より積極的に貢献できるようになるでしょう。

金田 博之 ゼットスケーラー株式会社代表取締役

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かねだ ひろゆき / Hiroyuki Kaneda

1998年、外資系大手ソフトウェア企業のSAPに新卒で入社。30
歳からマネジメントを歴任し、7年連続グローバル・トップタレ
ントに選出される。2014年、日本の大手製造・流通企業のミスミ
グループでGMとしてグローバル新規事業を推進した後、2018
年に世界のAI・チャットサービスをリードする外資系IT企業の
ライブパーソン株式会社(米国NASDAQ上場)」の代表取締役
に就任。2020年12月、クラウド型ネットワークセキュリティ分野
で10年連続グローバルリーダーに選出されているゼットスケー
ラー株式会社(米国NASDAQ上場)にて日本法人の代表取締役
に就任。プライベートではセミナー、企業研修、大学等で講演し
10年以上の講師経験を持つ。これまで10冊の書籍を出版。プレジ
デント、ダイヤモンド、東洋経済、日経ビジネスなど各種メディ
ア掲載実績多数。

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