iPad対抗の急先鋒 ウルトラブックの実力

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インテルはパソコンのCPUでシェア8割以上を握る。だが、スマホやタブレットではまったく存在感がない。

この分野で圧倒的なのは、消費電力が少なく小型の端末に適したCPUの設計を得意とする英アームだ。同社からライセンス供与を受けたメーカーの製品は、スマホ、タブレット市場の9割以上を占める。米クアルコムや韓国サムスン電子、アップルのアイフォーンやアイパッドのCPUも基はアームの設計だ。

さらにアームは、インテルの土俵であるパソコン市場へ参戦する切符も手に入れている。マイクロソフトが12年後半に発売する最新OS「ウィンドウズ8(仮称)」について、アームのCPUにも対応させると表明したのだ。ウィンドウズ8はタッチパネル操作などタブレットのOSとしての展開も視野に入れており、アームにも門戸が開かれた。

徐々に足場が崩されていくインテルにとって、ウルトラブックによるパソコン市場の活性化は、収益基盤を固めるための重要なカギだ。

インテルは小型、軽量のノートパソコンの展開で苦い経験がある。08年、CPU「アトム」を搭載した5万円前後のネットブックを提唱したが、処理速度が遅い、画面が小さいなどの理由から、タブレットやスマホの登場によってブームは終了。11年3月には、担当幹部が辞任した。ウルトラブックはその反省を踏まえ、性能を大きく進化させている。

パソコン市場の低迷が続く中でも、勝算はある。その根拠は、アップルが昨年発売した「マックブックエア」のヒットだ。ウルトラブックはマックブックエアの仕様とそっくり(表)。「インテルはマックブックの好調を見て、成功を確信したのでは」(業界関係者)と冷やかす声もある。


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