「ミスチルの名曲」気づくと楽しいタイトルの意味 英語を学ぶことで楽曲の深い世界を味わえる

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ミスチルの楽曲の中には、ほかにもタイトルの意味を考察すると面白い作品があります。

2002年に発表された「Any」という曲があります。多くの人から名曲として評価されている曲ですが、「Any」というタイトルにもさまざまな意味が込められているのではないかと考えることができます。

さて「any」は、どのような意味かわかりますか。ネットで調べると「すべて」とか「いくらか」といった日本語訳が出てきます。

一方で、「any」は肯定文と否定文と疑問文で、意味が変わってきます。英語の授業でも出てきた記憶があるのではないでしょうか。

例えば否定文だったら、「She doesn’t like any vegetables.(彼女はどの野菜も好きではない)」というように、「すべて〜ない」というような意味になります。

疑問文であれば、「Do you have any pets? (あなたは何かペットを飼っていますか?)」というように、「なにか~」というような意味になります。

そして、肯定文で使われるときには、「なんでも」という意味を強調して使われる場合が多いです。「You can choose any book you like.(好きな本をどれでも選んでいいよ)」のように、「どんな場合であっても」「なんでも大丈夫」というように、選択肢が自由であることを伝えたいときに使われます。そして、その選択肢に「制限がないこと」を強調するためにも使われるのです。

『Any』に込められたメッセージ

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「Any」をただ、「すべて」と訳してしまうと味気ないですが、実は「どれでも自由だ」という意味があるのです。

ミスチルの「Any」は、「今自分がいる場所が、昔思い描いていた場所と違ったとしても、それでもいいじゃないか。何度でもこの自画像に好きな色を、背景を、描き足していこう」といったような内容の曲です。

「Any」が「どれでも自由だ」ということなのではないかと考えると、「人生は、どんな選択をしてもいい」という強い肯定が表れた曲なのではないかと解釈することができます。

いかがでしょうか?今回ご紹介したのは、もちろん僕自身の勝手な解釈です。でも、英語を知っていると「もしかしてこのタイトルや、歌詞ってこういう意味だったんじゃないか?」と深く考えることができて、その曲の違った面白さを発見することができます。

読者の方の中には「勉強してもなんの意味もない……」と思ってしまっているお子さんをお持ちの親御さんもいるかもしれませんが、ぜひ、今回のように日頃の勉強が「趣味にも活かせる」ということをお伝えいただければと思います。

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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