年収11億「都バスのドル箱路線」地下鉄開通で逆風 東京メトロ有楽町の新線ルートと重なる「東22」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
①バス以外の移動手段が乏しく利用者数が多い

だからこそ有楽町線延伸が決まったわけで、これについては前編の通りだ。

②乗客の回転率の良さ

「東22」は江東区役所や住吉駅といった途中停留所での乗車・下車が多く、終点までに車内の乗客が2回、3回と入れ替わることもあるという。

また、運行本数は少ないが「東京駅丸の内北口行き」の場合、東陽町駅前~東京駅間では、地下を走る東京メトロ東西線の駅間が長く、駅から遠い新川・永代橋からの利用も盛んだ。

このように一度の運行における「回転率の良さ」があるからこそ、1路線で10億円単位の収入獲得が可能となるのだ。

③バス自体の回転率の良さ

距離に比例して加算運賃を取る他のバス業者と違い、都営バスは基本的に距離にかかわらず210円の均一運賃だ。片道1時間を超えるような運行区間が長い路線は、他の交通機関より「お得感」が強くなる。そのため長い区間を通しで乗る客も多く、利益率が低くなりがちだ。

一方「東22」は、錦糸町駅前~東陽町駅間を片道17分程度で1日150往復以上運行している。東京駅丸の内北口行きを含めれば、200往復以上にもなる。

こうしたバス自体の回転率の良さもドル箱路線たるゆえんだ。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事