「先延ばし」をどうしてもやめられない人の頭の中 怠惰や無能ではない…内なる完璧主義が原因に

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なぜか「なんとなく生きづらい」の正体
『なぜか「なんとなく生きづらい」の正体』(河出書房新社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

燃え尽き症候群は、「健康状態に影響する因子」のカテゴリーに記載されていますが、それは決して誇張ではなく、私が診察した人の中には回復までに何年もかかった人や、関連するさまざまな健康問題を抱える人、仕事や人間関係や生活の基盤を失った人がいました。

WHOは燃え尽き症候群を職場のストレスと関連づけていますが、他にも、皆を幸せにしようとする、他人の期待に応えようとする、環境との相性が悪い、など、燃え尽き症候群の原因は無数にあります。したがって、深刻な健康問題が生じる前に、この症候群の兆候に気づくことが大切です。

燃え尽き症候群の兆候をチェック

次のことに思い当たるようなら、あなたは燃え尽き症候群への道を進んでいるかもしれません。

◎ ドタキャンする──しかも、その頻度が増えていく。
◎ どのタスクも理想通りに達成できたと思えなくて、自分を責める。
◎ 1日24時間では足りず、友人と過ごしたり、趣味や娯楽に費やしたりする時間はないと感じる。
◎ 常にマルチタスクの必要性を感じている──「一度に1つのことしかしない人などいるだろうか?」
◎ セルフケアに費やす時間はほとんどないか、まったくない──「セルフケアって何のこと?」

次に挙げる兆候が見られたら、すでに燃え尽き症候群になっているかもしれません。

◎ 怒りっぽくなり、大切な人や家族やペットに八つ当たりする。
◎ 以前は気にならなかったことに対して過敏になる──たとえば、広告を見て泣いたりする。
◎ 以前は完璧にこなせていた状況で、プレッシャーに圧倒され、対処できないと感じる。
◎ 部屋に入った理由を忘れる、短い時間も集中できない、くだらないテレビ番組を見ることさえ苦痛になるなど、認知機能に問題がある。
◎ 仕事のパフォーマンスが落ちている。
◎ よく眠れない──寝つきが悪い、夜中に目が覚めて眠れなくなる、のいずれか、または両方。
◎ ほぼ毎日、「神経が高ぶっているが、疲れている」と感じる。
◎ 疲れ果てて、消耗したと感じているが、心を休めることができない。
◎ ストレスに駆られて、あるいは上の空で飲食する。特に、ビスケット、パスタ、チョコレートなどの甘いものや炭水化物を多く含む食品を多く食べる。アルコールを飲む人は、夕食時にワインのボトルを空けたりする。
◎ 体重の変動(自分でわかるほど増えた、あるいは減った)。
メグ・アロール 臨床心理士・心理学者

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University of East London講師・特別研究員、BPP University上級講師、Healthspan臨床心理士。国際コーチング心理学会会員。

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