「先延ばし」をどうしてもやめられない人の頭の中 怠惰や無能ではない…内なる完璧主義が原因に

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加えて、内なる完璧主義が、ミスを犯す自分は無価値で、成功できず、愛される資格もないと感じさせるため、ミスを犯すことのリスクは確かに高いのです。このような理由から、多くの人にとって完璧主義は先延ばしの根本的な原因になっています。

先延ばしは怠惰や無能ではない

先延ばしについては、「~ではない」と表現した方がわかりやすいでしょう。先延ばしは、怠惰でも、 下手でも、無能でも、無関心でもない。むしろ、その逆です。先延ばしにする人は往々にしてかなり良心的で、ミスを恐れるから先延ばしにするのです。当人は自覚していないかもしれませんが、するべきことをしないで、食器を洗ったり、引き出しの整理をしたり、SNSをスクロールしたりするのは、自分はうまくやれないかもしれないという不安と、それが皆にばれてしまうのでは、という恐怖から目をそらすためです。

そういうわけで、ストレスが限界に達するまで仕事を放置し、あと数時間で一日が終わる頃になって、ようやくその仕事に取り掛かり、このプロジェクトは本当に大変だ、私はまったく愚かで、そもそもこの仕事に就くべきではなかった、と自分に言い聞かせます。身に覚えはないでしょうか?

けれども、親愛なる先延ばし屋さんは、この時点までに、その仕事について悩んだり、気を散らすために他のことを考えたりして、とてつもない量の精神的エネルギーを費やしています。そうやって身体的・精神的・感情的資源を大量に消費し、燃え尽きたようになって初めて、先延ばしが不適応であることに気づくのです。

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