「急激に衰えてしまう人」に何が起きているのか 年齢を理由に自分の可能性を狭めてはいけない
「自分にはまだまだできる」という気持ちは、人生を底上げしてくれるものですし、実際にそのような意欲を持っていろいろなことに挑戦し続ける人は、肉体的にも精神的にも若さを保てるでしょう。
今日元気に歩けている人が、一年後も同じ状態を保っていられる保証はありません。
とにかく、「本気で老いと抗う」と決めてみてください。今できていることに感謝し、その機能をめいっぱい活用することで老化と闘うのは、楽しく、豊かな人生を生きるための大人の知性です。
老いを受け入れるのもまた、心豊かに生きるための知恵
老いに抗うことの大切さをお伝えしましたが、一方で、ちょっと矛盾するようですが、「老いを受け入れる」ということもまた、心地よく、賢く生きるために欠かせない姿勢だと思います。
老化と闘うという姿勢は、確実に人を若くいさせてくれます。
ですが、人間は必ず老いていくものだということは紛れもない事実です。そこから目を背け、永遠に反発していては、人生はとても窮屈で苦しく、そして悲哀に満ちたものになってしまうでしょう。
私は高齢者医療の現場である浴風会病院に勤務し、高齢者の脳や臓器についての研究に、長年携わってきました。
私が勤務していた当時は、年間100例ほどの解剖が行われていましたが、その結果判明したのは、85歳を過ぎると、脳にアルツハイマー型の神経変性がない人、体内にがんがない人、動脈硬化が生じていない人は一人もいないということです。
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