NHK「旧ジャニ解禁」もファンの怒り増す"3理由" 「紅白歌合戦」をめぐって対立構造が激化するか

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一方、昨年の生配信はそれぞれのグループが「『紅白歌合戦』に出演した時よりもファンを楽しませよう」と奮闘したことでファンは大満足。

低視聴率に終わった「紅白歌合戦」に意地を見せるような形になっていたため、「今年オファーがあっても断ってほしい」と思っている人が多いのでしょう。わざわざ「有料でもいいので配信にしてほしい」と書く人が多かったことがファンの思いを裏付けています。

それでも「紅白は出るべき」?

ただ、所属タレントたちの本音はどうなのか。昨年のように一年間支えてくれたファンを楽しませる生配信をしたい人もいれば、数十倍の人々に見てもらい新たなファン層の獲得が期待できる「紅白歌合戦」に出たい人もいるでしょう。

また、NHKには音楽番組はもちろんバラエティ、教養、さらに影響力のある朝ドラや大河ドラマなどもあり、「良い関係性を作っておきたい」「後輩グループの将来を考えて出ておこう」と考えるのはビジネス上、当然の選択。

さらに業界内では、「SMAPや嵐のような誰もが知る国民的グループを目指すうえで、『紅白歌合戦』は出ておくべき」という声が根強いだけに、所属タレントの意見を尊重しながらも出演する方向になるだろうとみられています。

特に昨年の生配信で満足したSnow Manのファンたちには、「今年もあれが見たい」という感覚の人が多く、相対的に「紅白歌合戦」の価値が下がりました。ファンを第一に考える彼らなら別のもてなしを用意するかもしれませんが、どう進んでもネット上をにぎわせることは間違いなさそうです。

その他でもメンバーが2つのグループに分かれた「King & PrinceとNumber_i の共演はあるのか」などの、ファンが反応する項目は多く、約1カ月後の出演者発表から放送当日まで波乱含み。

「再開したのが10月16日だったにもかかわらず、すでに2組にオファーしている」という記事があるほか、民放テレビマンの中には「結局、2022年に出演した6組に戻る」「辞退したことを公表するグループが出そう」と予測する人もいます。

これらの推移も含めてエンターテインメントとして楽しめればいいのですが、“NHK vs ファン”の構図が変わらない限り、荒れたムードで大みそかへ向かうことになるでしょう。

木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者

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きむら たかし / Takashi Kimura

テレビ、ドラマ、タレントを専門テーマに、メディア出演やコラム執筆を重ねるほか、取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーとしても活動。さらに、独自のコミュニケーション理論をベースにした人間関係コンサルタントとして、1万人超の対人相談に乗っている。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

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