なんの反響もない「残念プレスリリース」の盲点 大切なのはニュースに関連する情報かどうか
実績発表もプレスリリースの題材となります。
「講座の受講者数が1000人突破」のように、これまでの積み重ねをキリのいい数字に達した際に発表するのです。あるいは「今期の受講者数が103人と過去最高を記録」といったように、新記録を発表するという方法もあります。
大事なのは「自分にとっての新記録」
「競合他社のほうがすごい実績を出しているので、この程度ではメディアに相手にされないのではないか」
こんな不安が脳裏をよぎるかもしれません。ですが、まったく心配する必要はありません。メディアは「業界ナンバーワン」であるかどうかを、気にしていないからです。
あくまで「自分にとっての新記録」でいいのです。
それよりも押さえるべきは、社会的な動きと関わっているかという点です。専門家がどのような記録を達成したとしても、ニュースではありません。
ですが、記録達成の理由が社会的な動きを追い風としたものであれば、ニュースになります。
たとえば、例に挙げた「節約レシピ教室の受講者数が新記録を達成した」とします。好調の理由は「物価上昇」や「給与の伸び悩み」に関連付けることができます。そうならば、メディアは「物価高に対抗するため、節約レシピ教室が人気上昇中」といった特集を組むことができるからです。
ある程度の顧客数を持っている専門家であれば、顧客へのアンケート調査も有力なプレスリリースの材料となります。前述の「新サービス」や「購入者などの実績」同様、ニュースとして報じられているテーマに関して、顧客にアンケートを取るのです。
たとえば弁護士や税理士の場合、大規模な制度改正があった際に顧客企業に「今回の制度改正は大きな負担となっているか」「制度実施を直前に控え、社内対応は済んでいるか」などを質問できます。
あるいは料理スクールを運営している料理研究家であれば、生徒に「『こどもの日』につくりたい料理」などを聞いてみるのもよいでしょう。
起業塾を開催しているコンサルタントであれば、大企業のリストラが相次いでニュースとなっているようなタイミングで、中高年の会社員経験者に「起業を決意した瞬間」を聞くという方法もあります。
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