「70歳でも元気」に必要な、たった1つの筋トレ 筋肉は1つ年をとるごとに、1%ずつ減っていく

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体力を線香にたとえると、努力しだいでは、燃え尽きそうな線香でも、長さを継ぎ足せるということです。

70歳の体力は、20歳の人の半分、という話をしましたが、70歳でも若い人と遜色がないほどの体力がある人もたくさんいます。そういう人は、アクティブに生活をしているだけではなく、ケガや病気になりにくいし、仮になってしまったときでも回復が早いという特徴があります。

70歳でも体力がある人と、ない人の決定的な違いはどこにあるのか、それは再三お伝えしていますが、「筋肉量の違い」しかありません。ですから、早期回復、再発の防止のために私のクリニックで行っているリハビリでは、筋肉をつけてもらうことを主目的とした運動療法に重きを置いています。

しかし、ご高齢の患者さんのなかには自分で運動するのはおっくうで、マッサージなどの心地のよい施術のみを受けたがる方がいます。

マッサージは血行をよくしたり、筋肉の緊張をゆるめたりするので、一時的には症状が楽になることも多いです。しかし、マッサージで筋肉が増えることも、筋力がつくこともありません。心地のよい施術だけでは体力をつけることはできないことを心にとめておいてください。

筋肉はほかの臓器とは異なり、筋トレなどの運動をすれば、いくつになっても成長するという特性があります。つまり、あなたの意思で、老化に抗うことができるのです。

「筋トレ=きつい、つらい」というイメージ

・何もしなければ70歳の体力は20歳の半分になってしまう

・筋トレで筋肉を増やせば体力もついてくる

・筋肉は何歳からでも増やすことができるので、あきらめてはいけない

ここまでの話をまとめてみました。

「よし! さっそく筋トレを始めよう!」。そう思えましたか?

心は動いたけど、「うーん……」とモヤモヤしていませんか? そんな方は「筋トレ」という言葉に、マイナスのイメージがあるのでしょう。

最近ではスポーツクラブのCMなども増え、市民権を得た印象のある筋トレですが、日々患者さんと接していると、筋トレに対して、まだ「こんなイメージ」を持っている方が多いことに気づきます。

筋トレ=きつい、つらい

(出所:『30秒で体力がつく スゴイもも上げ』より)

※外部配信先ではイラストを全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

こんな連想をするようです。筋トレという言葉だけで、尻込みしてしまう方が多いのです。

次ページ「アリとキリギリス」の童話に例えると…
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