連続強盗「狙われた4つのエリア」に"闇名簿"の存在 資産家だけでなく、どの家庭にも危険が迫っている

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ただし、本当に緊急である場合や訪問者がしつこい場合は110番通報をすべきだ。

「環境防犯」という言い方もあるが、周囲より「一段高い」防犯を目指すのも重要である。予算の許す範囲で、環境に合った何らかの対策を取ってほしい。

たとえば、窓ガラスを強化ガラスに換えたり、玄関ドアや窓ガラスを二重ロックにしたりするなど。扉や窓の不自然な振動を知らせるサービスを導入するという手もある。

犯行グループによる下見の段階で「狙いやすい」と認識されないよう、周辺の住宅以上の警備措置を整えるのだ。

家の中に「逃げ込める場所」を

「最後の砦」の用意も考慮しよう。

何者かが侵入してきた場合に備え、「逃げ込める場所(「パニック・ルーム」「セーフ・ヘブン」などという)」を決めて、整備しておくのだ。

筆者は外務省などの研修で、特に危険な国や地域に赴任する者には、こうした「逃げ込める場所」を設定するよう勧めてきた。

具体的には、たとえば寝室を「逃げ込める場所」とした場合、扉を頑丈な素材にし、二重ロックにする。サイレン機能付きのメガホンを用意する。警察が駆け付けるまで、襲われても耐えられるようにしておくのである。あわせて、在宅中も極力携帯電話を持ち歩く、携帯電話の充電はなるべく「逃げ込める場所」で行うなども重要だ。

昨今の「闇バイト」による強盗の手口を考えると、日本でもこうした、「危険地域」並みの措置が必要になってきている。従来の「空き巣」中心の家屋の防犯から、意識を切り替えるようにしてほしい。

松丸 俊彦 セキュリティコンサルタント

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まつまる としひこ / Toshihiko Matsumaru

警視庁に23年在籍。2002年日韓共催W杯サッカー大会においてロンドン警視庁の特別捜査官と共にフーリガン対策に従事。在南アフリカ日本大使館に領事として3年間勤務。南アフリカ全9州の警察本部長と個別に面会して日本大使館と現地警察との連絡体制を確立し、2010年南アフリカW杯サッカー大会における邦人援護計画を作成。警視庁復帰後、主に防諜対策(カウンターインテリジェンス)及び在京大使館のセキュリティアドバイザーを担当。全155大使館を延べ1,200回以上訪問し、大使館及び大使公邸に対するセキュリティアセスメント(警備診断)、特命全権大使を始めとする外交官に対するセキュリティブリーフィングを実施した。

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