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米金融関係者が石破政権に"熱望"していること 株高と経済復活のカギを握るのはなんなのか

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  • 馬渕 磨理子 日本金融経済研究所 代表理事、大阪公立大学 客員准教授
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日銀もアベノミクスの総括の時期に入っており、石破政権のもとで過去の政策の効果や副作用の点検が求められる。大規模金融の効果については、株高や円安、雇用者数を約500万人増加させたなどの功績が挙げられる一方で、異次元緩和後に市場金利を低位に押し下げるために日銀が大量の国債を市場から吸収し続けたため、市場で流通する国債が減少し、債券市場の流動性が低下した。

国債やETFなどの大規模買い入れを続けた結果、日銀の総資産が膨張し、金融緩和の出口が見えない課題を残している。低金利が続いて競争力のない企業が温存され、「新陳代謝」が遅れたことも指摘されている。

長期にわたった金融緩和の副作用

雨宮愛知氏は、「日本のマイルドなデフレからの脱却のために10年にもわたる金融緩和は副作用のほうが大きかったのではないか」と述べる。

「短期的に使うはずのツールである金融政策を長く使い、腰を据えてやるべき財政と構造改革についてのグランドデザインがなかった。0.5%程度のマイルドなデフレを直すコストと、構造的に資本市場が機能する機会を10年にわたって失うことの、どちらかのコストが高いのか考えるべきだった。そして、財政再建を遅らせてきたことのコストを考えなければならない」とアベノミクスを総括している。

一方で、アメリカの金融関係者間では「日本の粘着質なデフレマインドを払拭するには、アベノミクスの果たした役割は大きい」とも述べる人も少なくない。

石破首相が、経済政策、金融政策、財政政策について公に何を語り、その後の発言にブレはないのか。あるいは、さまざまな意見を参考にして、考えを微修正していくのか。修正した場合には納得感はあるのか。アメリカの金融関係者も見守っている。

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