朝ドラ「おむすび」が"ちむどん再来"ではないワケ 「橋本環奈の無駄遣い」という心配も杞憂に終わる?

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番組名の「おむすび」には、食べるおにぎりだけでなく、「人と人を結ぶ」という意味も込められているそうです。また、震災当日について調査する中で出会った「比較的被害が少なかった丹波地域に住む女性たちがおむすびを握って被災地に届けた」というハートフルなエピソードが物語のきっかけになったことも明かされています。

当作には歴史上の偉人はおらず、登場するのはどこにでもいる普通の人ばかり。しかし、だからこそ、笑ったり泣いたりしながら、日常のささいな幸せを見つけて生きていく姿を描いた等身大の物語になるのでしょう。

そんなエピソードの数々は地味ではある一方で安心感や共感度は高く、フィクションではあるもののノンフィクションに近い。私たちにとって身近な人生賛歌のような朝ドラになりそうです。

橋本環奈は実は「ギャルそのもの」

第1話で、帽子を海に落として泣いている子どもを見た結が飛び込んで拾うシーンがありました。その際、結は「人助けって。これ絶対、米田家の呪いやん」とつぶやいていましたが、米田家全員が「人を助けずにはいられない」という性格なら、家族同士や周囲の人々を救うハートフルなシーンが増えるのでしょう。

たとえば第1週では姉・歩(仲里依紗)は問題児のように扱われていましたが、本当は優しい心の持ち主で妹のことも思っていた……そんなシーンが期待できます。ギャルたちのエピソードも同様で、派手な見た目にとらわれがちですが、純粋さとのギャップが感動を呼ぶシーンがありそうです。

最後に主演の橋本さん自身に注目すると、「明るく前向き」「一本芯が通っている」「仲間思い」などのキャラクターはギャルそのものにも見えます。ギャル仲間の真島瑠梨を演じる現役ギャル・みりちゃむさんも認める「ギャルっぽさ」があるだけに、橋本さんが演じることで、見た目で損しがちなギャルのイメージが変わるかもしれません。

橋本さんにとって「おむすび」は、結と同じように高校生まで過ごした地元・福岡が舞台の作品。第1週ではどこか寂しげな姿のシーンが多かったものの、放送が進むたびに生き生きとした結の姿を見せてくれるのではないでしょうか。

木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者

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きむら たかし / Takashi Kimura

テレビ、ドラマ、タレントを専門テーマに、メディア出演やコラム執筆を重ねるほか、取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーとしても活動。さらに、独自のコミュニケーション理論をベースにした人間関係コンサルタントとして、1万人超の対人相談に乗っている。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

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