「兄貴のところは友達夫婦みたいな関係で、子どもは自然に任せていたのだけれど、2人が36歳になったとき、年齢的なことを考えて不妊治療を始めた。それがまた大変だったみたいで、『治療のことで夫婦げんかが絶えないよ』って、僕の前でこぼすこともあったんです」
それが念願の子どもを授かってからというもの、兄の気持ちにも、夫婦の絆にも大きな変化が生まれたという。
「父親になると男って変わるんだなって、兄貴を見て思いました。家族を守らないといけない責任感なんですかね。子どもを挟んで、また2人がいい感じで寄り添っているのを見て、自分も結婚をしたくなったんです」
ただ、これまで恋愛経験がほとんどなかったので、何から手をつけていいのか、わからなかった。
「高校は共学だったんですけど、“1軍”に入れるタイプではなくて、彼女もできなかった。大学は理工学部だったから、ほとんど女子がいなかったし。合コンとか誘われれば参加しましたけど、そこもまあ、人数合わせの補欠要員みたいなもので、LINE交換をすることはできても、その後の進展は何もなかった」
大学卒業後は、製造業関係の会社に就職したのだが、これもまた男の職場だった。
「40代後半、50代の女性が総務や経理にはいますけど既婚者ですし、恋愛対象になる年齢の女性は会社にはいませんでした」
魅力的なプロフィールで、いざ出陣!
40歳が見えてきての一大決心の婚活。「恋愛経験のない男性が、婚活でまずしなくてはいけないことは、リアルに女性に会って経験値を積むことだ」と伝えた。
筆者は、いくおに言った。
「まずは、どんどんお見合いをしていきましょう。お見合いを組みやすくするためには、サイトに載せるお写真を素敵に撮って、女性にアピールできる魅力的なプロフィールを作りましょうね」
結婚相談所でお見合いが組める写真は、男性の場合、スーツ姿だ。体にジャストフィットしたスーツに顔が映えるネクタイを合わせる。写真スタジオに、雰囲気の違うネクタイを3本ほど持ってきてもらい、カメラマン、ヘアメイクの女性と一緒に、その日のスーツの色と、いくおの顔に合うネクタイを決めた。
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