あなたの後の人生でよい結果をもたらすには、今現在の節約や運動といった「面倒」な行為が必須である――。
UCLAアンダーソン・スクール・オブ・マネジメント心理学教授のハル・ハーシュフィールドは、心理学から見た「幸せな人生のつくり方」を、ズバリこのように言う。彼の著書『THINK FUTURE「未来」から逆算する生き方』は、全米でベストセラーになっている。
ハーシュフィールドの主張は当たり前のことかもしれないが、「なかなかうまくいかないよ」と思う人も多いだろう。彼によると、世の中の多くの人は「将来のことを考えて、なぜ今苦労しなくてはならないのか?」と思っているのだという。「未来の自分」の不確かな利益のために、今の自分が犠牲を払わなければいけないことに納得がいかないのだ。
本書の日本語版へ解説を寄稿した起業家のけんすう氏と担当編集者である箕輪厚介氏は、この点において皆が勘違いしている盲点があるという。全4回でお届けする。
好きに生きている人が、実はやっていること
けんすう:箕輪さんって客観性があって合理的でありつつも、非合理的なこともけっこうやってますよね。たとえば、「どうしてラーメン屋さんをやるのか」って、一度も説得力のある答えが返ってきたことがない(笑)。
「ラーメンが好きだから」とは言うけど、別に詳しいわけでもなく。「やりたいからやる」ならまだわかるんだけど、そういうわけでもなさそうだし。
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