アウディが「意外な場所」にメディアを呼ぶワケ 稚内の風力発電所で行われたツアーに参加して
そんなわけで、サステナブル・フューチャー・ツアーは、日本国内限定だ。このツアーではこれまで下記の土地で開催している。
■2022年10月:八幡平市(岩手) 地熱発電
■2023年1月:浜松市(静岡)太陽光発電店舗
■2023年7月: 屋久島町(鹿児島)水力発電
「このツアーでは、”こんなふうになっているなんて知らなかった”と驚かれるぐらいに、新しい情報を提供していきたいと思っています。テーマ自体に馴染みがあっても、見る角度が違えば、新鮮な内容をお届けできます」
風の強い街、稚内の風力発電
第5回目となる2024年9月のツアーは、北海道の北端に位置する稚内(わっかない)。目的は、風力発電の現場を見ること。
2023年から稼働が始まった北豊富変電所は、1年を通して強い風が吹く土地の特徴を活かし、風力発電を利用している。
なにしろ稚内では、年間の平均風速が7m/s。風速10m/s以上の日も、年に90日を超すそうだ。私が乗った新千歳空港から稚内へ行く航空便も、稚内空港での強風で着陸が困難とのことで、2時間もディレイが生じたほど。
稚内で風力発電を利用し、変電・蓄電を行うのが北豊富変電所。蓄電量は「e-tron、8000台分に相当」(アウディジャパン)だという。
そこから、右手にぎりぎり日本海の存在を感じながら南下し、約3kmにわたって28基の陸上風車が並ぶ、幌延(ほろのべ)風力発電株式会社のオトンルイ風力発電所を訪れた。約50mの直径を持つブレードが、ぐわんぐわんと音を響かせて回り続けている。
幌延風力発電によると、年間予想発電量は約5000万kWh。これは、一般家庭なら約1万2000世帯分の消費をまかなえる電力量だ。
「石油火力発電所で発電した場合と比べて、CO2の排出量で約35,000トンの削減になります」と同社のホームページに書かれている。
このツアーでは、札幌市厚別区の北星学園大学の学生らとともに、NPO法人 北海道グリーンファンドの鈴木亨理事長と、北星学園大学経済学部経済学科の藤井康平専任講師が参加しての「未来共創ミーティング」も、アウディジャパンの主催により旭川で開催された。
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