アウディが「意外な場所」にメディアを呼ぶワケ 稚内の風力発電所で行われたツアーに参加して
「2033年までに内燃エンジン搭載モデルの生産を段階的に廃止する」というアウディにとって、再生可能エネルギーとBEVを結びつけることは、技術による先進と深く関係するアクションと捉えていいだろう。
「アウディが、世界各地でサステナビリティの重要性を伝える活動を行っているのは事実です。アウディは環境保護プログラム『Mission:Zero(ミッションゼロ)』として、2050年までに全社でネットカーボンニュートラルを達成するという目標を設定しています」
そう、シェーパース氏は言う。そして、次のように続けた。
「そもそもアウディ・サステナブル・フューチャー・ツアーを企画したのは、BEVへのトランスフォメーションの中で、アウディジャパンとして確固たるポジションを獲得するためです」
アジア初の急速充電ステーションを開設
フォルクスワーゲンとポルシェとともに、高出力の急速充電器を使えるPCA(プレミアム チャージング アライアンス)を開設。90kWから150kW級出力のCHAdeMO規格急速充電器ネットワークを統合したもので、2024年8月1日の時点で、日本全国346拠点で展開中だ。
もうひとつは、「Audi charging hub(アウディチャージングハブ」。2024年4月に東京・紀尾井町に開設したアウディ独自の急速充電ステーションは、アジアで初だという。
再生可能エネルギーで運営され、150kWの急速充電器を使えば、航続距離100km分の充電を、「Q8 e-tron」なら約8.5分間、「e-tron GT」なら約6.5分間で行えるそうだ。
これらは「”BEVならアウディ”と、日本のユーザーにイメージを定着させるためのブランディング活動の一環でもある」とシェーパース氏。アウディ・サステナブル・フューチャー・ツアーも、やはり、重要なブランディング活動なのだそう。
「たとえ、アウディの目標と結びついたすぐれたプログラムでも、ドイツの企画をそのまま日本に持ってきても、意図が伝わりにくいことがあります。もっと身近なテーマにすることが重要です」
無料会員登録はこちら
ログインはこちら