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レバノンの通信機爆発はどう仕組まれたのか 現代の「トロイの木馬」はゲームチェンジャーだ

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  • 高橋 浩祐 米外交・安全保障専門オンライン誌「ディプロマット」東京特派員
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アメリカ当局もイスラエルの攻撃だと判断している。9月19日付のワシントン・ポスト紙は、「アメリカ当局者は、攻撃の背後にイスラエルがいることを認めている」と報道。「アメリカ当局者2人は、イスラエルが攻撃前にはアメリカに詳細を知らせなかったが、攻撃後に諜報機関を通じてワシントンに伝えたと述べた」と報じた。

また、9月18日付のニューヨーク・タイムズ紙は、イスラエルがヒズボラに爆発物を積んだ装置を製造・販売するためにハンガリーに「BACコンサルティング」と呼ばれるダミー会社を設立、さらに他にも少なくとも2つのダミー会社を作ったと報じた。BACコンサルティングは台湾企業ゴールド・アポロ(金阿波羅)に代わってポケベルの製造を請け負っていた。

ハンガリーでポケベル製造のダミー会社設立

BACコンサルティングは一般顧客を引き受け、さまざまな一般向けのポケベルを製造した。しかし、本当に重要な唯一の顧客はヒズボラであり、そのポケベルは普通のものとはかけ離れていた。

それらは別個に製造され、プラスチック爆弾などの原料となるPETN(四硝酸ペンタエリトリトール)が組み込まれた電池を内蔵していたという。

では、今回の通信機器爆発の具体的な手口はどのようになっていたのか。ポケベルはいったいどのように一連の爆発に備えて武装化されていたのか。

その前に、なぜヒズボラはポケベルというローテクの通信機器を使っていたのか。ポケベルは日本では1990年代半ばに最盛期を迎えた一世代前の代物だ。

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