「誰もが」輝く社会を創る「ヘラルボニー」の挑戦 知的障害のある"異彩作家"と新たな文化を創造

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一方で、今も最初の意思決定は双子2人で行うという。盛岡と東京をつなぎ、早朝5時15分からオンラインや電話で意見交換するのが日常だ。

「日本初」LVMHアワード受賞を機に世界へ

2024年1月には国内外で活動する障害のある作家を対象とした「ヘラルボニー・アート・プライズ」を創設。

アールブリュット(正規の芸術教育を受けていない表現者によるアート)の権威であるキュレーターのクリスチャン・バースト氏らを審査員に迎えた。

世界28カ国から924名の作家による1973作品の応募があり、未知なる異彩作家とヘラルボニーがつながる場として機能し始めている。

第1回ヘラルボニーアートプライズの授賞式
2024年に実施された第1回ヘラルボニー・アート・プライズの授賞式(ヘラルボニー提供)

さらにクリスチャン・バースト氏との出会いが、海外展開への大きなきっかけになった。

「バースト氏から『なぜ日本だけで展開しているのか』と言ってもらったことで、ヘラルボニーの価値観や理念は、世界に通用するものだと確信しました」と文登さんは振り返る。

さらに、ルイ・ヴィトンなどのブランドで知られるLVMHが革新的なスタートアップを選ぶ「LVMH Innovation Award 2024」で、日本企業として初めてファイナリスト18社に選出。LVMHの事業支援プログラムを受けることになった。

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